尿酸値について

 

これまでのお話しでプリン体と尿酸値の関係が理解できたかと思います。健康診断、人間ドック、住民検診などの検査で検査結果の報告が来ますが、尿酸の血液中濃度は、「尿酸値」や「血清尿酸値」と記入されているので、是非確認してみてください。

 

この値が男女共に7.0mg/dL以上となると異常で、これは高尿酸血症と判断されます。痛風に関する学会の日本痛風・核酸代謝学会でも7.0mg/dL以上を高尿酸血症としています。

 

ちなみに、検査結果の報告用紙には正常値(標準値)などが記載されていて、血清尿酸値の場合は男性で3.8~7.5mg/dL、女性で2.4~5.8mg/dLとなっていることが多いのですが、これは参考程度となります。

 

逆に血清尿酸値が低い場合(1.5mg/dL以下)は、低尿酸血症と呼び、一部の人には尿路結石が起きやすくなります。

 

尿酸値を上昇させる要因は「遺伝的な要因」、「食生活の問題」、「飲酒の問題」、「ストレス」などがあり、食生活の問題では内容によっては尿酸値は上がるわけですが、厳密なプリン体の制限は前述の通りにかなり困難で、長続きしません。

 

従って、食べる総量を制限することがポイントになります。痛風患者の約60%は肥満で、肥満度が大きいほど尿酸値も高くなっています。

 

アルコール飲料も飲むだけで尿酸値が一時的に上がります。これはアルコールが代謝されるときに尿酸値が上がるからで、どんな種類のお酒でも痛風にはよくありません。

 

又、ストレスも尿酸値を上昇させるようです。運動も激しい運動の場合は尿酸値を一時的に上昇させるので、注意が必要です。