プリン体とは

 

プリン体という言葉は最近ではいろいろな商品に「プリン体カット」として表示されているので、ご存知の人も多いかと思います。このプリン体とは、プリン骨格を持つ物質を総称したもので、プリン塩基、プリンヌクレオシドの他にもATP などのプリンヌクレオチドや核酸もその範疇に含まれています。

 

食品においては旨味の成分で、核酸中に多く含まれており、細胞数の多いものや細胞分裂の盛んな組織に多くプリン体が存在しています。食品から摂取することになるプリン体は、最終的に体内で尿酸に代謝されて尿酸プールを増やします。そのことから、一般に肉や魚介類を大量に食べる人は痛風になりやすいと言われているのです。

 

アルコール飲料もその原因とされていますが、実はアルコール飲料に含まれるプリン体自体はあまり多くはありません。しかし、アルコールの作用が加わって尿酸値が上昇するのが問題で、お酒を毎日飲む習慣のある人は痛風を発症する危険度が約2倍となり、特にビールを飲む人の危険度が高いとされています。

 

公益財団法人・痛風財団では「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」を策定しており、ここでは特に食事療法における「1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限」が示されています。

 

プリン体は美味しいものに多く含まれていますから、プリン体だけを減らそうとするのはかなり困難で、実際には食事量を全体的に減らして、その中に美味しいものを少し入れる工夫をすることになります。